仕事と家庭の両立に悩む多忙なシステムエンジニアにとって、効率的な勉強法は試験合格への鍵です。

特に、情報処理技術者試験のような高度な資格試験では、効果的な学習法が求められます。

この記事では、参考書を7回読み込むという勉強法を紹介し、時間の限られた中でも確実に知識を定着させる方法をお伝えします。

参考書7回読み勉強法とは?

7回読み勉強法のオリジナルのやり方は山口真由さんの『東大首席が教える超速「7回読み」勉強法』で紹介されています。

今回ご紹介する方法は、その7回読み勉強法を情報処理技術者試験の高度試験に対応するようにアレンジしたものです。

参考書7回読み勉強法とはずばり! 「同じ参考書を問題演習をはさみながら7回読む」勉強法です。

詳しく解説していきます。

7回読み勉強法のやり方

1回目の読み方:自分の知識の不足をチェックしよう

最初のステップは、参考書の目次をしっかりと読むことです。

目次を確認することで、全体の構成を把握し、各章で何が重要なのかを認識できます。

次に、本文のキーワードを拾い読みしながら、内容の概要をつかんでいきます。大体1周を1週間で終えられるよう、さくさく読み進めましょう。

おにぎり

「読む」というよりは「目に入れる」感覚に近いかもしれません。ひとまず理解することは目指さなくてOKです。

本文を読む間や、本文を読み終わったあとに章末問題や過去問題を解いてみましょう。章末問題が付いている参考書は章末問題を、付いていない参考書は午前2の過去問題を解くことをおすすめします。

この際、思っていたよりも解けなくてショックを受けてしまうかもしれませんが…ここで問題を解く目的は「今、何が分かっていないのかを把握すること」。正答率にはとらわれず先に進みましょう。

机に向かって問題を解く時間がないという方は、問題と解説を照らし合わせて読むだけでもOKです。

2回目以降の読み方:知識不足を補う

2回目以降でさらに知識を定着させていきます。

目次はその参考書のポイントが詰まった究極のまとめ! 毎回目次はしっかりと読んでください。

本文は、前回解いた問題のうち理解できなかった箇所やあやふやだった部分を中心に読み進めます。

本文を読む間や、本文を読み終わったあとに問題を解くのも変わりません。回数が少ないうちは午前問題を、後半になるにつれて午後問題を解いていくと良いでしょう。

7周目指してこのループをひたすら繰り返します。

最後は索引を使って知識の抜け漏れがないかチェックしていきます。

効果的な学習のポイント:1週間単位で7回読む

情報処理技術者試験・高度試験の参考書は600ページ~700ページ台で構成されていることが多く、1週間で読み進めようとすれば大体1日100ページ強読み進めていけば良い計算です。

このぐらいのペースが参考書をただ読むのが苦手…という方でも何とかこなせるペースだと考えます。

7回読みのメリット:知識の定着

参考書を読むのと問題を解くのを繰り返すことで、参考書全体の知識がつながっていきます。

個人的に、参考書を7回読むという勉強法の効果を強く実感したのは、令和5年度秋の情報処理安全確保支援士を受験したときです。令和5年度秋の情報処理安全確保支援士の午後・問4では非常に解答の自由度が高い問題が出題されました。

設問2 次の問いに答えよ。

(1) 表4中の [あ] に入れる適切な字句を,本文に示した状況設定に沿う範囲で,あなたの知見に基づき,答えよ。

(2) 解答した [あ] の内容に基づき,表4 及び表5中の [い] 〜 [き] に入れる適切な字句を答えよ。 [う] は、表2中から該当する項番を全て選び,数字で答えよ。該当する項番がない場合は,”なし”と答えよ。 [え] は解答用紙の大・中・小のいずれかの文字を〇で囲んで示せ。 [お] は解答用紙の高・中・低のいずれかの文字を〇で囲んで示せ。 [か] は解答用紙のA・B・C・Dのいずれかの文字を〇で囲んで示せ。

出典:令和5年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午後 問4 より一部抜粋

この問題はリスクアセスメントに関して、リスク源による行為又は事象を「あなたの知見」に基づき自由に答えるというものです。

おにぎり

午後試験がこの回から午後1・午後2→午後に1本化されたので、出題のされ方も多少変わるだろうとは思っていましたが…当日見て「何だこの問題は!」と脳内で叫びましたね。

しかし、参考書を7回読んでいたおかげで、「参考書のこの辺り・あの辺りに書いてあった内容を組み合わせれば書けるはず…」と手を長く止めることなく解答を書き上げることができました。知識を全体のつながりで理解できたので応用力が身についたと感じています。

忙しいあなたでもできる!学習時間の確保と活用法

いかがでしたでしょうか。

問題演習も時間がなければ問題と解説を読むだけでも定着していくので、究極、本当に「7回読むだけ」で試験対策が行えます

それなら忙しい自分でも何とか勉強できるかも…

そう思ったあなたは、是非今日から参考書7回読み勉強法を実践してみてください。

おにぎり

情報処理技術者試験はある程度勉強して受験を続けることで、点数が上がっていく試験です。仕事が忙しくてもできることには取り組んで試験に挑戦していきたいですね。


オリジナルの7回読み勉強法が気になる方は、『東大首席が教える超速「7回読み」勉強法』でチェックしてみてください。

本の中では7回読み勉強法だけではなく、メンタルコントロールの方法なども紹介されており、社会人が勉強を行っていく上でとても参考になります。